九千部岳(くせんぶだけ)の山法師軍団 2009.6.27

九千部岳@田代原

1.田代原牧場から見る九千部岳

6月の中旬から下旬にかけて、ヤマボウシが見頃を迎えるということで、九千部岳(くせんぶだけ)に登ってきました。九千部岳は九州百名山の一つですが、昨年5月に雲仙普賢岳に登った時から、ここも登ってみたいと気になっていました。

天気予報では週末に天気は崩れるという予報でしたので、高速道路を使って強行軍で挑むことにしました。前日の午後10時に大分を出発し、大分自動車、長崎自動車を乗り継いで、登山口のある田代原に辿り着いたのは午前2時過ぎでした。田代原では車中泊するには寂しい場所でしたので、雲仙の池の原園地に向かい、そこで明るくなるまで仮眠をとりました。

池の原園地で目を覚ますと、雲仙の山は雲に覆われている様です。雨が降らないか心配でしたが、登山口のある田代原に向けて、再び車を走らせました。牧場越しに九千部岳の山頂が見えているので、登山は決行です。

午前5時40分、田代原トレイルセンターの駐車場を出発。

田代原には登山口は2つあるのですが、ガイドブックの解説に従って、牧場の周囲を歩いてから九千部岳に取り付くルートから登る事にしました。田代原牧場では、5月頃はミヤマキリシマが咲くようですが、この時期にはヤマツツジの赤い花が目立っていました。

ヤマツツジ

2. 山麓を彩るヤマツツジ

20分と少し山麓の平坦な遊歩道を歩いていると、九千部岳への分岐路が現れます。ここから谷沿いの荒れた林道のようなところを登って行きます。それほど急な登りではないのですが、湿度が高いうえ、風が殆ど吹かないので、暑さに弱い私は、直ぐに汗だく状態でバテ気味になってしまいました[たらーっ(汗)]

しばらく登り続けていると、登山道の雰囲気は、参道の石段のように変わっています。道沿いにはヤマボウシヤマアジサイシモツケなど淡い色の花が咲いています。

シモツケ@九千部岳

3. たぶん、シモツケ

1時間ほど登ったところで、吹越峠からの登山道と合流します。ここから山頂に向かう道には、九千部対明神の鳥居が2つありました。

九千部大明神の鳥居

4. 九千部大明神の鳥居

尾根沿い山頂に向かう道は、そよ風が吹いて心地よいです。上空はどんよりとして雲が覆っていますが、周辺の山々は見渡すことができます。山頂の少し手前にある岩場にのぼり、しばし撮影を楽しみます。

九千部岳より眺める普賢岳

5. 普賢岳平成新山 ( HDR合成 )

早朝は雲に覆われていた雲仙岳も、私が山頂にいる間は、その雄姿を現してくれました。逆光気味の構図ですが、厚い雲が太陽を隠してくれました。尖った茶色の山頂は、十数年前の噴火で出来た平成新山です。

九千部岳山麓のヤマボウシ

6. 山麓ヤマボウシの絨毯

別の方向に目をやると、ヤマボウシの花(ガク)で一面が白い斑になった山肌が見事です。

九千部岳のヤマボウシ

7. ヤマボウシの絨毯

また、有明海天草灘などの海原を見渡すことができましたが,霞みがかっていたのが残念でした。

九千部岳山頂

8. 九千部岳山頂

山頂に到着したのは8時過ぎでした。撮影時間を除くと、2時間もかからないでしょう。

山頂の岩場では、デジタル一眼と三脚で構えて撮影している人が居られました。夜明け前に山頂まで登って御来光を狙っていたけれど、霧のため撃沈だったそうです。吹越峠の登山口からは1時間ほどで登れるそうなので、朝駆けも楽にできるようです。九千部岳の山頂からだと、雲仙岳有明海を絡めて日の出を撮影できるので、なかなか面白そう!

ヤマボウシ1

9.

ヤマボウシ2

10.

ヤマボウシ3

11.

ヤマボウシの白い花、あの部分は花弁ではなく、葉のようなモノらしいです。緑の坊主頭の部分が、本当の花だそうです。

下山は、もう一方のルートで田代原に降りました。登りに使ったルートよりも傾斜はキツいですが、難所らしきにはロープもあり、苦にはなりません。

山から下りたら、次に目指すは勿論、温泉です!

小地獄温泉館

12. 雲仙 小地獄温泉館

昨年の普賢岳登山とき入浴した「小地獄温泉館」が気に入ったので、今回もこちらを利用しました。

外観もいいですが、お湯も良いです ^^

入浴を終えて外にでたのが、12時過ぎでした。はじめは、長崎周辺の観光でも...と考えていましたが、寝不足と疲れを感じてきたので、そのまま帰る事にしました。アイスコーヒー漬けで目を覚まして、なんとか大分まで高速道路を走り通して、無事に帰り着きました。

九千部岳