秋の根子岳 2008.11.1 (1) 天狗峰〜東峰

根子岳展望 1. 根子岳天狗峰 11月1日、紅葉と雲海を狙い、根子岳に登ってきました。大観峰からみた阿蘇五岳を涅槃像といいますが、その顔の部分にあたるのが根子岳です。 今年の春に上色見から東峰に登りましたが、今回は、ヤカタガウド登山口から天狗のコルを目指しました。上の写真の中央のピークを天狗峰といい、その右肩(東)の窪んだ場所が天狗のコルと呼ばれています。
ヤカタガウドという名前は曰くがあります。ウドとは谷を意味するらしいので、館のある谷という意味になります。で、昔々、この辺りに猫屋敷という館があって、峠越えで道に迷った旅人をおびきよせ、風呂に入れ食事をあたえることで、旅人は猫に変えられてしまった、みたいな言い伝えがあるそうです。
詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
ということで,根子岳から下山が遅くなった、或は遭難したときには、猫屋敷に呼ばれない様に注意が必要ですね。 えっ、猫になりたいときは.... ? 午前7時30分、ヤカタガウド登山口を出発。 まず、枯れた谷を横切って、幾つかの堰堤を乗り越えて行きます。その先、谷の入口には、鮮やかなに紅葉したカエデがあって、山頂の紅葉にも期待が高まりますね。ただし、谷の上空には雲がかかり天狗峰は見えません。
ヤカタガウドの楓
2. ヤカタガウド入口
天狗峰直下
3. 天狗峰直下(左端の壁が天狗峰)
このコースは、最初は苔むした岩場で滑り易く、中程になるとガレた岩場で落石注意、最後は林に入り急斜面を突き上げると、天狗のコルに到着します。緊張の連続で、体力の消耗よりも心理的な疲労感が大きいです。ヤカタガウドの様子は、下山時の写真をあとで紹介しますね。(早朝は光があたらないので、写真を撮るのは難しい。) 霧の地獄谷 4. 霧煙る地獄谷 天狗のコルから、恐る恐る天狗峰の下を覗いてみると、眼下には紅葉鮮やかな地獄谷が広がっており、その上をガスが渦巻いています。ガスや光の状態から、この位置から撮影は難しいと(しろうと)判断して、とりあえず東峰まで移動することにしました。 天狗峰 5. ガスアタックをうける天狗 天狗峰から東峰までの瘦せ尾根は、足を踏み外せば即、谷間に転落するような道が続きます。初めて通るルートなので勝手が分からず,写真を撮ることも忘れ、恐る恐る歩いて行きました。 午前10時20分ころ、根子岳東峰に到着。ここで軽く食事をとります。 根子岳東峰より 6. 根子岳東峰より 山頂や地獄谷で渦巻いていたガスは霧散して、霞に変わってきたようです。撮影ポイントを探しながら、天狗のコルへと戻って行きます。冒頭の写真もそうです。(この辺りで「野外手帖」のイチヤンさんとすれ違ったのではないか、と推測。) 天狗峰と地獄谷 7. 天狗峰と地獄谷 天狗峰 8. 天狗峰、南側 天狗峰 9. 天狗峰、北側 午後0時15分、天狗のコルに再び戻ってきました。ちょうどその時、天狗峰の山頂から一人のクライマーがザイルを使って降りていました。(わたしも十数年前に山で懸垂下降とかしたことありますが、天狗峰でやってみたいとは思いません。) つづく

根子岳